
「好きこそ物の上手なれ」でしょうね。入社前からやってきた研究を、入社後も自由研究として継続している。研究の成果は皆が認めるところでしょう。天文学で社会的にも貢献していると思います。業務の合間に研究を進め、大きな成果を出していることがとても嬉しいし、これからもがんばって欲しいですね。
ちなみにMISAOの成果はプライベートのHPでも公開されていますよ。
- そもそものきっかけを教えてください。
- 修士課程の時からやっている研究活動なんです。自由研究として、そのまま続けています。正式名称は「天体画像自動検査システムの開発」。いかにも会社の業務に近い感じの名前ですよね。ですが、仕事とは関係ありません。総称して「MISAOプロジェクト」。Multitudinous Image-based Sky-survey and Accumulative Observations の略、新しい天体を探すプロジェクトです。全国各地の仲間を集めて、社外の活動も盛んにやっています。
- 天体画像自動検査システムって、どんなものなのですか。
- 天体画像から自動的に星を検出します。そしてカタログや過去の画像と比較して新しい星を見つける、というソフトウェアです。PIXYシステムと名付けましたが、基本的に全自動で処理するんですね。システムでは、どうもこいつは“新しい星”くさいぞ、っていう候補をリストアップ。そこで、本当に新しい星かどうか、人間の目で確認し判断することになります。膨大な量の画像から、すでに1000個以上の新しい「明るさの変わる星」、変光星を見つけることができました。これは個数としては日本一で、世界的にも有数の実績をもつプロジェクトとなっています。
- そりゃあ、すごい。これからの予定は?
- システムとしては既に基本的な部分ができあがっています。で、今年のテーマはGUI。グラフィカル・ユーザ・インターフェースです。MISAOの活動で、私のやっていることを誰でもできるようにしたい。そんなシステムを目指しているんです。 どんな分野もそうだと思いますが、天文界でも情報技術の進歩はめざましくて、信じられないような膨大なデータが公開されてきています。こうした大量データ時代には、ネットワークインフラはもちろんですが、データを解析するアプリケーションも必要です。そのアプリケーションの開発では、処理の自動化の技術とヒューマンインターフェース。このふたつが重要な鍵になると考えています。ぜひ天文界でNo.1のアプリケーションを目指したいですね。
- 自由研究を続けてこられて今の心境は?
- 自分自身で何かテーマをひとつ持っていると強い。それが自由研究をやってきて感じたことです。技術を身に付けるためにも良いことだと思いますよ。私自身このソフトウェアを作るためにJava言語やXMLといったことを学びました。
やはり具体的に使ってみないと本当の技術は身につきませんね。業務でできないことや新しいことに取り組めるのが、自由研究のメリットでしょう。やりたいことができる。その点、幸いに恵まれています。





