
(2007年7月19日)
大沢 尚芳
’56年 北海道生まれ。’80年 桑沢デザイン研究所卒業。’84年 第20回 日本広告写真家協会展[APA賞]受賞。’87年 アルファアイズ株式会社 設立。広告写真を中心に、幅広く活躍。
近年は作家としての活動も多く、藤原紀香の写真集などを手がけて話題を呼ぶ。
おもな作品に、「DEEP」大沢尚芳 作品集(’93年 風雅書房)、「NORIKA」藤原紀香写真集(’99年 ワニブックス)、「Break!」ホリプロ40周年企画写真集(同 メディアファクトリー)、「Pop Bonsai」田島リサ作品集(’04年 講談社インターナショナル)、「風を感じて」藤原紀香のハワイ日記(’05年 幻冬舎)などがある。
アルファアイズ株式会社URL: http://www.alfaeyes.com/
大沢: 他社のクロマキーソフトを使っていました。でも、精度があまり良くなかったので、きれいに切り抜けなかったですね。輪郭の部分などが、どうしても残っちゃうんです。ですから結局、ピクセル単位まで拡大して、手作業で切っていくしかないわけです。たとえばアフロヘアーの人物のような複雑な写真になると、数日から1週間も、切り抜き作業に忙殺されるようなことがありましたね。
——ROBUSKEY を初めて操作されたときのご感想は?大沢: 最初、ISPさんからパイロット版をお借りして、仕事で試してみたのですが、背景のグリーンを切り抜いて、用意しておいた背景用の画像と合成するまでのプロセスが、わずか数分で処理できることに驚きを感じました。使い方によってさまざまな可能性が広がることも、多種多様な画像を用いて試してみたことで確信しましたね。ただ、我々プロの眼から見て“ここをもう少し修正してもらえれば・・・”とか“こんな機能があるともっとよくなるのに”と思ったことも事実です。
——そうですね。最終的なテスト段階において、大沢様からはユーザ様の立場で、ROBUSKEY の操作性向上につながる貴重なアドバイスをいろいろといただきましたね。大沢: 撮影条件ごとに派生する問題を修正するための手法をこちらから提案したこともあれば、逆にISPさんからベストな切り抜きの方法を教えていただいたり・・・。たとえば、パイロット版の段階では無かった「プレビュー機能」を搭載していただいたことで、一発勝負のリスクが減ってずいぶん助かっています。クリアモードとノーマルモードとの比較検討もしやすいですしね。正式にリリースされた製品では、パイロット版で私がモノ足りないと感じていた部分がほとんど解消されていました。
——Version 2.0の開発段階でもご助言をいただきましたが、Version 1.0からさらに良くなった点はありますか?大沢: 「ROBUSKEY Version 2.0」では、クロマキー合成ソフトが苦手とするグラス部分の切抜きなども、トーンジャンプが無くなって自然なグラデーションが作れるようになっています。オールマイティに使える高品質なソフトウェア製品として、完成度がさらに増していると思いますよ。風景写真との合成などでは、スタジオでいっしょに仕事をした人ですら、合成写真だと気づかないこともあります。たまに「あれ? 別に撮ったんですか?」なんて聞かれたりするぐらいですから(笑)。
——今後、ROBUSKEY をどのように使いこなしていこうとお考えでしょうか?大沢: 考えているのは、“透明人間”の撮影。体にピッタリと張り付くような緑色の全身タイツを人物に着てもらって、その上から洋服を着てネクタイを締めて、さらにブリーフケースも持ってもらって、銀座の繁華街とかで撮影を行うわけです。クロマキー用の人物と、透けたところの背景の写真と、計2種類撮影すればいいわけですよ。そうすれば、リアルな透明人間が簡単に作れるんじゃないかなぁ・・・と(笑)。
——現在、購入を検討されているプロフェッショナルの方々へ、メッセージをいただけますか。大沢: 合成した後の完成イメージを、クライアントや関係者に、撮影の現場ですぐに見てもらえるというメリットは大きいですね。デザイナーの方ですと、カンプづくりにおいて日常的に切り貼り作業を繰り返しているはずでしょうから、一瞬で切り抜きができてしまうこのソフトはとても魅力的だと思いますよ。
——ISPに、今後どのようなことを期待されますか?大沢: 人物が緑色の服を着ている場合は、当然ながらROBUSKEY は活用できませんから、グリーンバック以外の色にも対応している製品をリリースしていただけるとありがたいですね。処理スピードのさらなる向上にも、期待しています。