宇宙という未知の領域に挑む人々――
その歩みの背後には、精密な計算、膨大なデータ、途切れない通信、そして自律的な活動が求められます。
私たちは、軌道計算・画像解析・ネットワーク技術・シミュレーション・AI・組み込みを中心としたソフトウェア技術に立脚し、そうした挑戦を支えます。
軌道設計やマヌーバ計画を支える力学的解析。通信環境が整っていない場所で確実に知見を得るための通信。観測データから新たな知見を導き出す画像処理と解析。そして、複雑な判断を助ける人工知能の応用。
私たちは、挑戦者のすぐ隣で、不可欠な存在として、確かな力で伴走します。
ISPは、宇宙探査・開発という高い専門性を求められる領域において、多様な技術と柔軟な姿勢で、パートナーとしてお客様の課題解決を支援しています。
ソフトウェア開発に不慣れな方にも安心してご相談いただけるよう、要求・仕様の検討から設計、実装、試験までを一貫してサポート。お客様と同じ目線に立ち、着実にプロジェクトを前進させます。
仕様が固まりきっていない初期段階から、プロジェクトに参画。お客様の本質的なニーズや背景を丁寧にくみ取りながら、仮説検証を重ね、共に最適なソリューションを模索します。
画像処理、ロボティクス、AIなど、宇宙分野以外で培ってきた最先端技術を応用。異分野の知見を融合することで、宇宙探査・開発における新たな可能性を切り拓きます。
高位合成を活用したFPGA設計など、これまで地上の機器で培った経験に基づき組み込み機器開発を支援。ハードウェア制約の厳しい環境でも、信頼性と効率性を両立した開発を実現します。
当社は、月探査ミッションにおける初期検討段階(フェーズA/B)において、技術コンサルティングを担当しました。この段階では、どのような科学的成果を目指すのかといった探査の目的設定から、必要な観測機器の選定、観測地点の候補、月までのルート(軌道)設計、必要な燃料の量、地球との通信方法など、多くの要素を検討する必要があります。
これらの複雑な技術課題に対して、軌道設計や通信、熱対策といった宇宙機に特有の知識を持つ社外の専門家たちと連携し、信頼性の高い検討を進めました。ソフトウェアだけでなく、宇宙ミッション全体を見据えた設計提案を行うことで、探査計画が実現に向けて前進するための土台づくりをサポートしています。
惑星・衛星探査用小型宇宙機がミッションを実施しデータを地球に送り届けるうえで、中継点との無線通信システムの構築が必要となります。当社は、この通信を実現する無線通信ドライバの組み込み開発に技術協力を行いました。
さらに、宇宙機搭載機器による取得データを地上に配信するためのソフトウェア開発も担当。開発には当社の月面探査ローバの開発経験者が加わり、求められる要求の背景やシステム構成を理解したうえで対応しました。
これにより、現地の状況を迅速に把握できる体制を支え、宇宙探査ミッションの効率的かつ安全な運用に貢献しています。
技術要素:組み込み開発/Linuxカーネル/通信/動画処理
近年、各国の月面探査ミッションが活発化していく中で、月面での持続的かつ安全な活動を支えるため、月面および月周回軌道上でのリアルタイム測位システムの構築が急務となっています。
国内では、特に月の南極域をサービス対象とした月測位衛星システム(LNSS:Lunar Navigation Satellite
System)の検討が行われてきました。
アークエッジ・スペース様を中心とするコンソーシアムでは、超小型衛星を用いてLNSSを構築することで、衛星の大幅な低価格化と開発期間の短縮及び開発プロセスの低廉を実現する検討を実施してきました。また現在、アークエッジ・スペース様では宇宙戦略基金に基づき、実証ミッションの本格的な開発を始めています。
当社は、衛星搭載機器のオンボードで時刻情報や軌道情報を高精度に決定するための組み込みソフトウェアについて協力。
高度な組み込み技術とソフトウェア開発力を活かし、測位システムの信頼性と精度向上に貢献します。
技術要素:組み込み開発/数値計算/拡張カルマンフィルタ